語りの部屋

2023.8.29

神奈川県大和市平和都市推進事業委員会 感想文

8月6日に神奈川県大和市平和都市推進事業の一環で来広された小中高生と引率の大学生の方々から感想文が届きました。

 

来広された際、平和記念資料館を複数回見学されたそうですが、お話しを聞かれる前と後とでは、同じ資料を見学しても受け取り方や理解度が大きく違ったと子どもさんを引率された事務局の方に仰っていただきました。

特に禎ちゃんの出棺時の様子や原爆の子の像建立については「これがあのチラシか」と感極まったと伺いました。

耳で聞くだけでなく目でも見てもらうことで、より印象に残るのだと改めて感じました。

また、日程の中で複数回資料館を訪れたというお話しを伺い、平和学習に対し真剣に取り組まれているご様子が伝わりました。

 

それでは、感想文の一部をご紹介いたします。

<感想文> ※一部抜粋

『原爆は罪のない人たちが熱風や放射線のせいで亡くなったり、今も苦しんでいることを知り、その原因となった戦争は絶対してはいけないと思ったとともに、登美子さんや6年竹組のみなさんが佐々木禎子さんや多くの犠牲になった子どもたちのために費やした中学生生活が決して無駄にはならないように原爆の子の像がこれからも世界中の子どもたちに広まっていくことを願っています。』

 

『大切な家族や友人を亡くし、辛いことが多かったと思いますが、折り鶴を再利用したノート作りなど、前向きに活動されている姿にとても感銘を受けました。千羽鶴を捨てるのではなく、再利用し無駄にしない心のある活動だと思いました。「もし伝える側に私達がなった時、平和について何を一番に伝えてほしいですか?」という質問に対し、「対話ではないかと思います。」とお答え頂きました。この言葉を聞いて、私は相手と対等に対話する上で、平和教育や学習がまず何よりも大事だと思いました。』

 

『お話しを聞いて私が最も感じたことは、戦時中戦後の子どもたちは生きた時代が違ったことを除いて、今の子どもたちと大きく変わらないということです。禎子さんや川野さんが毎日打ち込んだリレーの練習や資料館に展示されていた被爆した三輪車などから、そこには一人ひとりの確かな「生」があったのだと感じました。彼らが毎日を懸命に、そして楽しく生きていた姿が思い浮かび、その命が一瞬にしてあるいは放射線による後障害で失われたことに深い悲しみを覚えました。(中略)

今回の平和学習を通して、被爆地とそうでない地域の平和に対する意識の強さが違うと思いました。どんな時代でも戦争をしてはならないし、誰一人として犠牲にしていい命などない。このことを胸に刻み、平和の大切さを受け継ぎ、伝えていける人間になりたいと思います。』

 

『私はこの活動を行っている中で、10代や20代の若い人々の「戦争」や「平和」に対する意識や関心はまだまだ薄いと感じています。そのため亡くなっていった方、今も苦しみ続けている方の命や思い、また未来の子どもたちを思い勇気を出して声をあげてくださった川野さんをはじめとするたくさんの方々の声、これらを無駄にしないよう微力ながらも自分にできることを考えて「戦争」や「平和」について伝える活動をしていきたいと思います。』