語りの部屋

2026.7.04

三入東小学校の平和学習

6月24日、三入東小学校で平和学習が行われ、5・6年生の生徒さん38名がお話を聞かれました。

今回は「原爆の子の像 語り部の会」の高村知代美さんにお話をしていただきました。

最後に折り鶴ノートの紹介をしていただき、ノートを生徒さんの人数分お渡ししました。

 

また、当日生徒さんから下記質問をいただき、その場でお答えさせていただきました。

【質問】

Q. 黒い雨は何分後に降り出しましたか?

A. 被爆当時はまだ小さかったのでよく覚えていませんが、大きくなってから聞いた話では地域によって降り始めた時間が違うようで、原爆が落とされてから約20分~1時間後に降り始めたそうです。

 

Q. 川野さんにとっての平和とは何ですか?

A. 当たり前と思ってできている今の生活こそが平和だと思います。

今世界では戦争が起こっているところがありますが、みんな髪の色や肌の色、宗教や考え方などが違います。みんなそれぞれの考え方があるので「みんな違って、みんないい」という気持ちで、お互いを認め合えば、戦争にはならないと思います。

 

Q. 禎子さんの話をされる時に悲しくなったりしますか?

A. 語り部を始めて31年になりますが、初めの頃は途中で言葉が詰まったり、涙が出たりすることが多々ありました。

今でも兄が亡くなった時のことや禎ちゃんのお見舞いに行った時のことを話すときは、当時の状況が頭に浮かんで、声を詰まらせることがあります。

 

Q. 川野さんにとって禎子さんはどういう存在ですか?

A. 大の仲良しだったので、姉妹に近い存在でした。

そして、スポーツではライバルでした。2人共スポーツの時は一二を争う存在でしたが、禎ちゃんには一度も勝てたことがありませんでした。特に、徒競走は背の高さが同じくらいだったので、背の順でいつも一緒に走っていましたが、2年生~6年生の間いつも禎ちゃんが一位でした。

 

Q. 今禎子さんがいたら何を話されますか?

A. 辛かった時の話ではなく「あの頃は楽しかったね」とリレーの練習など禎ちゃんと一緒に楽しく過ごした思い出話に花を咲かせたいですね。

 

Q. 「団結の会」の人たちは今集まったりしますか?

A. 今でも年に1回同窓会をして集まっています。今年は10月に6年竹組の時に修学旅行で行った道後温泉へ1泊旅行に行くことが決まっています。

県外に出た人も多く、また亡くなる人もいて、年々集まれる人数が減り、今では十数名になってしまいました。

 

Q. 原爆の子の像を作っている時に感じたことがありますか?

A. 「禎ちゃんのために何かしなければ!」という強い思いが頭の中にずっとありました。

だからこそ、できた時には「これでやっと禎ちゃんとの約束を果たせた」と思えました。

この気持ちは私だけでなく、クラスメイトのみんなが同じ気持ちだったと思います。

 

Q. 原爆の子の像はどうして折り鶴を持った禎子さんの像にしたのですか?

A. 像の制作は「広島平和を築く児童生徒の会」が中心となって進めていたため、私たちは制作にはほとんど関わっていません。

禎ちゃんは、病気や苦しみを千羽の鶴に託して空へ運んでくれると信じ、亡くなるまで折り鶴を折り続けていました。その姿が、像のデザインに反映されたのだと思います。

また、この像は「佐々木禎子さんの像」であると同時に、「原爆で亡くなったすべての子どもたち」と「世界平和への願い」を象徴する記念碑でもあります。そのため、禎ちゃんをモチーフとしながらも、すべての子どもたちへの追悼と平和への願いを表すデザインになったのだと思います。

この像は「原爆で亡くなったすべての子どもたち」の像ではありますが、私たちにとっては、塔の上に立つ少女は紛れもなく禎ちゃんでした。

完成した像を見て、その少女が禎ちゃんによく似ていたので、私たちは胸がいっぱいになりました。

 

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お話いただいた高村さんから感想をいただきましたので、ご紹介いたします。

 

【高村さんからの感想】

雨の中、正面玄関で校長先生と一人の男子児童が私たちを出迎えてくれました。

校長室まで続く廊下の壁には年間行事の写真が整然と飾られていました。

そして校長室の入り口には生徒手作りのかわいい人形が置かれていました。

 

静かな雰囲気の中で整然と椅子に座って待っていてくれました。児童たち一人ひとりが真剣な眼差しで話を聞き漏らすまいと一生懸命メモを取りながら耳を傾けてくれました。

終了後には多くの質問が矢継ぎ早に寄せられました。その回答を熱心に聞こうとする視線が印象的でした。

 

この小学校は町内会や子供会の地域活動にも積極的に協力されています。

毎年、8月の夏祭りに向けて7月末には「灯火のリレー」が開催され、平和公園から安佐北区三入までを大人たち・子供たちが灯火をつないで走るとの事です。

ここに地域の人々の団結力を垣間見た気がしました。